好きなことを好きなときに

ひと、もの、こと

 

クリスマスの思い出。

忘れたくないのでつらつら書きます。

 

22日金曜日。

そわそわして寝られなくて、仕事中にきた

「終わったら連絡する」の一言を信じてずっと起きていた。

あの人の家からここまで1時間はかかるから、その間に部屋綺麗にすればいいかあ、とか考えながらずっと起きていた。

 

でも結局連絡がきたのは深夜1時で(23時ぐらいに諦めてはいたけれど)、

お昼一緒に食べようねってまたまたその言葉を信じて眠りについた。

 

私の家から、遊ぶ予定だった場所は10分ぐらいだし、

のんびり起きて部屋を掃除して、「起きた?」なんて言ったらしつこいんだろうな、と思いながらずっとそわそわしていた。

 

ただ、集合時間の30分前になっても連絡がなくて、

怖くなって電話をしたらやはり今起きた、と。

この時点で、やっぱりそわそわしていたのは私だけだと打ちのめされた。

急いでね、頑張って来てね、と言いながら、彼が家を出たのはその2時間後。

もう一度言いますが、彼の家からここまで1時間かかる。

 

いくら私の家からそこが近かったとは言え、もし30分かかる場所で、私がもう向かっていたらもう少し早く来てくれたんだろうか、と思う。

その時点で彼の中の私の位置がとても、とても低いことを知る。

今日はやめようか、と何度となく言いそうになった2時間だった。

 

やっぱり私のほうが早めに着いてしまって、スタバで本を読みながら

帰ってしまおうかと何度も何度も考えた。馬鹿みたいに好きな自分が嫌だった。

 

3時間遅れで会えた彼は少しお酒臭くて、聞くと朝6時まで飲んでいたという。

やっぱり私の優先順位はとてもとても低かった。

 

繋ぎたかった手を繋げなくて、並んで歩きながら

久しぶりに会えたことが嬉しい自分にイラついた。

人が少ないかもしれないと喜びながら、進むに連れて多くなる人混みに悲しくなって。

 

やっとついた赤レンガは、本当に人が多くて諦めざるを得なかった。

一緒にお昼を食べたくて、朝からろくに食べていなかった私はもうフラフラだった。

 

慣れた足取りで歩き、慣れた手つきで電話をし、ディナーを予約してくれた事を知る。

遅れたお詫びかとは思ったが、予約してくれるなんて思ってもみなくて

その時点でもう何もかも許してしまった。本当にばかなんだと思う。

 

人混みの中歩く元気がなくて、タクシーに乗って中華街へ向かう。

あさりそばを食べた。

唯一美味しくないピータンのお店だと言うことを忘れていたらしい。

誰と来たことがあるかは聞けなかった。

 

少し写真を撮って、予約した晩御飯が高めのコース料理であることを知り。

お腹空かせなきゃね、とまた赤レンガまでの道のりをゆっくりと歩いた。

 

日が落ちるのが早くなったと言いながら、寒い、と自然に腕を組んだ。

橋の上から夜景を撮る、そんな横顔が大好きだった。

 

何がしたい?と言われ、イルミネーションが見たいという私のわがままを聞いて

大嫌いな人混みを手を引いて歩いてくれた。

ホットワインが飲みたかったんだよね?と並ぶ列に連れられ、

ライトが綺麗だとカメラを何度も向けられた。

ふわふわと、まるで自分じゃないような写真だった。

私なんかを撮ってどうするのだろう。

 

ワイン片手にツリーまでの人混みを歩き、

写真を撮りたいと言う私の荷物を持ってくれ、

腕の足りない私のピントを合わせてくれたりもした。

 

ふらふらと歩きながらご飯までどうしよう、と話し合い

遊園地があることをどうして知らないんだと笑われた。

観覧車は人が多すぎてやっぱり無理で、

並んでジェットコースターに乗った。

高いところは苦手だけど、絶対に握ってくれるその手が大好きだった。

 

久しぶりにゲームセンターにも行って、

ちゃぶ台返しシューティングゲームをたくさんした。

こんなデートは初めてかもしれない、と思った。

手慣れたコースに過去をなぞっている感覚はしらないふりをして。

 

ご飯までの残り30分は、イルミネーションの中を座りながら

今読んでいる本の話をした。

外で寒かったはずなのに、ゆっくりいろんな話をした。

 

レストランに入るまでに少し並んで、

乗れなかった観覧車が大きく見える席に通された。

窓際だったら、二度と嫌いになんてなれなかったかも知れない。

 

出てくるのがいちいち遅くて、コースは苦手なんだという彼に少し安心して。

あまり多くは話さなかったけれど、不思議と退屈ではなかった。

用意したプレゼントを、緊張しすぎて半ば投げてしまった事だけ本当に後悔している。

 

今日帰るか悩んでいる、という彼に

次の日が仕事であることを心から恨んだ。

どちらにせよ、朝まで一緒にいられることに変わりはなかったけれど、

明日が面倒だという言葉にゆっくり居たいという気持ちがなかったわけではないと思いたい。

 

レストランを出て、タクシーで家まで帰り、

こんなにいい匂いできれいな家は出たくない、と言われて本当に嬉しかった。

そう言われたくて、いい匂いがするフレグランスを探したんだとは言えなかった。

 

ハプニングはありながらも結局最後までしてしまい、

朝6時に彼は出ていった。

あと2分、と抱き合ったあの時間が永遠に続けばいいと思っていたのに。

 

28日は会えるんだろうか。

別の女の匂いがするのが本当に嫌だ。

結局別の人が好きなんだと思い知らされるのが本当に辛い。

 

このまま嫌いになりたい気持ちと、

次はいつ会えるかと楽しみにしてしまう気持ちがせめぎ合っている。